訪問入浴介護の概要

サービス内容や利用条件、料金などについて。

要支援 要介護
更新日:2021/04/06
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訪問入浴介護とは

訪問入浴介護は、看護職員(看護師・准看護師)や介護職員が利用者の自宅を訪問し、持参した浴槽で入浴介護を行うサービスです。

※要介護者向けのサービスは「訪問入浴介護」、要支援者向けのサービスは「介護予防訪問入浴介護」といいます。(以下、この2つを合わせて「訪問入浴介護」と表記します)

サービスの対象者

訪問入浴介護のサービスは、「要支援1・2」または「要介護1~5」の認定を受けた人が対象となります。

要支援者については、「自宅に浴室がない」「感染症などのために施設の浴室を使えない」などの特別な事情がある場合に限り、サービスの利用が可能となります。

訪問スタッフ

訪問入浴介護のスタッフは、「訪問入浴介護事業所」から派遣されてきます。

スタッフの種類:「看護職員(看護師・准看護師)」「介護職員(介護福祉士・訪問介護員・他)」

要介護者の場合は、基本「看護職員×1、介護職員×2」の計3名によって入浴介護が行われますが、主治医が問題ないと判断した場合には、介護職員3名によって行われることがあります。

要支援者の場合は、基本「看護職員×1、介護職員×1」の計2名によって入浴介護が行われますが、主治医が問題ないと判断した場合には、介護職員2名によって行われることがあります。

※職員の組み合わせにより料金が変わります。

訪問入浴介護のサービス内容

訪問入浴介護では、次のサービスを受けることができます。

サービス内容
  • 健康状態の確認
  • 全身浴、部分浴、清拭(せいしき:身体を拭くこと)のうちいずれかの介助
  • 移動、着替えの介助

入浴前に本人の健康状態を確認し、その日の体調に合わせた入浴介護が行われます。(全身浴が難しい場合は、部分浴または清拭を行います)

サービスの所要時間は、全体を通して45~50分くらいで行われることが多いようです。

自己負担額の目安

訪問入浴介護の1回あたりの基本料金は次のようになります。(看護職員が含まれる場合の金額です)

要支援者の基本料金

「要支援1・2」の認定を受けている人の料金です。

サービス内容[上段] 自己負担額(1回)[下段]
全身浴 852円
部分浴または清拭 767円

要介護者の基本料金

「要介護1~5」の認定を受けている人の料金です。

サービス内容[上段] 自己負担額(1回)[下段]
全身浴 1,260円
部分浴または清拭 1,134円

共通事項

介護職員のみで実施される場合はもう少し安くなります。

  • ※上記の自己負担額は利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。
  • ※基本料金の他に複数の加算項目が設定されています。
  • ※サービスを利用する地域(地域区分)により利用料金は異なります。

訪問入浴介護を必要とする理由

どのような時に訪問入浴介護が必要となるのか、その理由を調べてみました。

理由の例
  • 自宅の浴槽が古いため危険
  • 自宅の浴室までの移動が困難(階段がある、段差が多い、等)
  • 訪問介護の入浴介助では対応が困難(身体が不自由、寝たきり、等)
  • 自宅に浴室がない
  • 通所サービス(デイサービス等)に通うことが困難(本人が通所サービスを嫌っている、送迎の車で酔ってしまう、等)
  • 呼吸器等を装着しているため自宅浴室での入浴が困難、通所が困難
  • 終末期のため負担をかけられない
著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。