訪問看護の概要

サービス内容や利用条件、料金などについて。

要支援 要介護
更新日:2021/04/06
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訪問看護とは

訪問看護は、看護師などが利用者の自宅を訪問し、主治医の指示書に基づいて療養上の世話や診療の補助を行うサービスです。

※要介護者向けのサービスは「訪問看護」、要支援者向けのサービスは「介護予防訪問看護」といいます。(以下、この2つを合わせて「訪問看護」と表記します)

サービスの対象者

訪問看護のサービスは、「要支援1・2」または「要介護1~5」の認定を受けている人のうち、自宅で療養している人が対象となります。

※サービスの利用にあたっては、主治医からの「訪問看護指示書」が必要となります。

訪問スタッフ

訪問看護のスタッフは、「訪問看護ステーション」または「病院・診療所」から派遣されてきます。

※介護保険による訪問看護の場合、訪問看護ステーションから派遣されるケースが圧倒的に多いようです。(医療保険による訪問看護もあります)

スタッフの種類:「看護職員(保健師・看護師・准看護師)」「リハビリ専門職員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)」

主に看護職員が訪問看護を行いますが、リハビリテーションを中心とした内容の場合はリハビリ専門職員が訪問する場合もあります。

訪問看護のサービス内容

訪問看護では、主に次のサービスを受けることができます。

サービス内容
  • 健康状態の確認(体温、血圧、脈拍、等)、病状の観察
  • 食事、排泄、入浴などの身体介護
  • 栄養、排泄の管理
  • 在宅酸素やカテーテル等の管理、服薬の管理
  • 医師の指示に基づく医療行為(点滴の注射、床ずれの処置、等)
  • 認知症に対するケア
  • リハビリテーション
  • 精神的、心理的なケア
  • 本人への療養指導、家族への介護指導や相談
  • 入退院時の支援
  • 住宅改修、福祉用具導入のアドバイス
  • ターミナルケア(終末期ケア)、在宅での看取り

※「訪問介護」とは異なり、家事などの生活援助は受けられません。

自己負担額の目安

訪問看護の1回あたりの基本料金は次のようになります。

※「訪問看護ステーション」と「病院・診療所」、どちらから派遣されるかにより料金は異なります。

要支援者の基本料金

「要支援1・2」の認定を受けている人の料金です。

訪問看護ステーションから派遣
サービス提供時間[上段] 自己負担額(1回)[下段]
20分未満 302円
30分未満 450円
30分以上1時間未満 792円
1時間以上1時間30分未満 1,087円
リハビリ専門職が訪問する場合
(1回20分以上、週6回まで)
283円
病院・診療所から派遣
サービス提供時間[上段] 自己負担額(1回)[下段]
20分未満 255円
30分未満 381円
30分以上1時間未満 552円
1時間以上1時間30分未満 812円

要介護者の基本料金

「要介護1~5」の認定を受けている人の料金です。

訪問看護ステーションから派遣
サービス提供時間[上段] 自己負担額(1回)[下段]
20分未満 313円
30分未満 470円
30分以上1時間未満 821円
1時間以上1時間30分未満 1,125円
リハビリ専門職が訪問する場合
(1回20分以上、週6回まで)
293円
病院・診療所から派遣
サービス提供時間[上段] 自己負担額(1回)[下段]
20分未満 265円
30分未満 398円
30分以上1時間未満 573円
1時間以上1時間30分未満 842円

共通事項

「20分未満」の利用が可能になるのは、20分以上の訪問看護を週1回以上含む場合に限ります。

  • ※上記の自己負担額は利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。
  • ※基本料金の他に複数の加算項目が設定されています。
  • ※サービスを利用する地域(地域区分)により利用料金は異なります。
著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。