介護予防ケアマネジメントの概要

総合事業のケアマネジメントについて。

事業 要支援
更新日:2020/09/07
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介護予防ケアマネジメントとは

介護予防ケアマネジメントは、「総合事業」の利用者に対して実施されるケアマネジメントです。

基本、このケアマネジメントは「地域包括支援センター」が実施することになりますが、状況に応じて「居宅介護支援事業所」へ委託される場合もあります。

ケアマネジメントの対象者

介護予防ケアマネジメントは、「要支援1・2」の認定を受けた人、および「基本チェックリストの該当者(事業対象者)」が対象となります。

利用料金について

ケアマネジメントについては、利用者の自己負担はありません。

介護予防ケアマネジメントの種類

介護予防ケアマネジメントには次の3種類があります。

※どのサービスを利用するかによって、ケアマネジメントの種類が変わります。

ケアマネジメントA(原則的な介護予防ケアマネジメント)
  • 総合事業において、介護サービス事業所のサービスを利用する場合
  • 短期集中予防サービス(訪問型サービスC、通所型サービスC)を利用する場合
  • その他、地域包括支援センターが必要と判断した場合
ケアマネジメントB(簡略化した介護予防ケアマネジメント)
  • ケアマネジメントA・C以外の場合
ケアマネジメントC(初回のみの介護予防ケアマネジメント)
  • 住民主体の生活支援サービス(配食等)につなげる場合

介護予防ケアマネジメントのプロセス

まず、ケアマネジメントの基本形のプロセス(手順)は次のようになります。

  1. アセスメント(情報収集、課題分析)
  2. ケアプラン(サービス計画書)の原案作成
  3. サービス担当者会議(利用者や家族、計画の作成者、サービス事業者が参加)
  4. ケアプランを確定
  5. サービスの利用を開始
  6. モニタリング(実施状況の確認、評価)
  7. 必要に応じて再アセスメント(1へ戻る)

そして、「ケアマネジメントA~C」の各プロセスは次のようになります。

種類[上段] プロセス[下段]
ケアマネジメントA

■原則的な介護予防ケアマネジメント

基本形のプロセスに沿ってケアマネジメントが実施されます。(モニタリングは少なくとも3ヶ月ごとに実施)

  1. アセスメント
  2. ケアプランの原案作成
  3. サービス担当者会議
  4. ケアプランを確定
  5. サービスの利用を開始
  6. モニタリング ※3ヶ月ごとに
  7. 必要に応じて再アセスメント
ケアマネジメントB

■簡略化した介護予防ケアマネジメント

「サービス担当者会議」は省略可能、「モニタリング」は間隔をあけ必要に応じて時期を設定、それ以外は「ケアマネジメントA」と同じになります。

  1. アセスメント
  2. ケアプランの原案作成
  3. (サービス担当者会議)※必要に応じて
  4. ケアプランを確定
  5. サービスの利用を開始
  6. (モニタリング)※間隔をあけて
  7. 必要に応じて再アセスメント
ケアマネジメントC

■初回のみの介護予防ケアマネジメント

初回のみ、「アセスメント」と「ケアマネジメントの結果案作成」を行い、利用者に説明した上で住民主体の支援サービスにつなげます。(必要に応じてその後の状況観察を実施)

  1. アセスメント ※初回のみ
  2. ケアマネジメントの結果案作成 ※初回のみ
  3. サービスの利用を開始
  4. 以降は、利用者自身が健康状態の維持・改善に努める
著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。